タイ人同士の溝

反政府組織がラチャプラソン交差点を占拠してから早1ヶ月が過ぎました。
ラチャプラソン交差点は大手ショッピングセンターやホテルが立ち並ぶ
バンコク最大の商業地域です。

先日チッドロム駅へ降りたのですが
駅とショッピングセンターを結ぶ通路に反政府組織支持者が大勢寝ており
さながらホームレスのような雰囲気です。

たまたま昨日、タイ人女性(Uさん)と話す機会があり
昨今の政局混乱についての話になったのですが
タイ国民といえども、一枚岩ではなく
私が思っている以上に認識が違うと改めて感じる出来事がありました。

Uさんは、バンコク生まれ、バンコク育ち。
チュラロンコン大学を卒業し、国費留学生で日本に留学した経験を持つ
俗に言うエリート層に当たります。

彼女はここ数ヶ月の反政府組織の活動に嫌気が差しているようで
怒りが爆発した!状態で一方的に話し始めてしまいました。

反政府組織は学歴が低い、教育されていない東北地方の人が
日当欲しさだけに集まっている。
占拠して迷惑を掛けるだけではなく
ゴミを散らかし、後片付けもせず不潔だ!
あの人たちは何のために抗議活動をしているかすら判っていない!!

と。

これはUさんの個人的な意見ではあるかもしれませんが
バンコク都民と地方の住民の格差が久しく言われており
意識上でも階層意識、特別意識を明確に持っていると感じました。

年齢によっても違うかもしれませんが
Uさんは保守的な思想が多い50代女性ということもあり
こういった極端な反応を示したのかなぁとも。

タイ人同士の間でも、
反政府組織の活動を話す事はタブーとなっているようで
あまりこの話題に触れません。
報道も政府側の見解を多く取り上げています。
一種のマインドコントロールかもしれません。

何か起きた時に
外国人である私のほうがタイ人よりも知っている事自体不思議です。

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この記事を書いた人

2001年2月、25歳の時にTJ Prannaraiをタイで操業しました。翻訳、通訳派遣、法律本の出版を行う会社を経営しております。会社経営と同時に2015年より泰日経済技術振興協会でタイ労働法の講師を務めております。2020年3月、日本大学大学院を修了しました。修士論文のテーマは「タイの日系企業における労務施策とその影響」です。

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