タイの領収書はなぜ2枚なのか?

お客様から

なぜタイの領収書は2枚あるんですか?
しかもTAX Invoiceとあるんですが、領収書ですよね?

と聞かれました。

厳密には“4枚”です。
ちなみに請求書も4枚です。

タイの領収書、おもに法人で使われる書式は
Receipt / TAX Invoice となります。

Receiptは、領収書なのですが、
Tax Invoiceとは
読んで字のごとく、
Tax(税金)のInvoice(請求書)です。
“税金の徴収”も兼ねているんですね。

タイは日本の消費税にあたる
付加価値税(Value Added Tax:VAT)が、
サービスや物の購入に加算されます。

現行は7%です。
(本来は10%で、現在、減税措置中)

左から「ORIGINAL」「COPY(紫)」「COPY(緑)」「COPY(オレンジ)」

TAXINVOICE_PHOTO_03062015.jpg

と並んでおりますが、
ORIGINALとCOPY(紫)はお客様(購入された方)に渡します。

残り2枚(COPY)は、発行元(例:当社)が保管します。

それぞれの、
2枚のうち、1枚は「会社保管用」です。
残りの1枚は、「税務調査用」の保管です。
(タイ国・国税法86条に複写の規定があります)

2枚のうちの1枚(ORIGINAL)は、会社に保管します。
(保管期限5年)
税務調査があった場合は、
2枚のうちの1枚(COPY)を提出します。

調査が入る場合は、
発行元、支払い側の双方に入るのが原則のため、
双方が同じ書類を複写で持っている必要があるそうです。

ちなみに、当社のような形で作る必要はなく
エクセルなどで作成し、ORIGINALとCOPYという形式でも構いません。

信用度という意味では、
4枚複写式であれば確実でしょう。

最後に、以前は別々だった
納税者番号(Tax ID)と、会社の登記番号が統一されています。
同じ番号で管理することで、
国税局は管理がしやすくなりますし、
徴収もしやすくなりますね…

国税局の徴収に掛ける意気込みを感じます…

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この記事を書いた人

2001年2月、25歳の時にTJ Prannaraiをタイで操業しました。翻訳、通訳派遣、法律本の出版を行う会社を経営しております。会社経営と同時に2015年より泰日経済技術振興協会でタイ労働法の講師を務めております。2020年3月、日本大学大学院を修了しました。修士論文のテーマは「タイの日系企業における労務施策とその影響」です。

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