今日は通訳者の派遣依頼が集中しています。
派遣する際に、日時を確認するのは当然なのですが
もう一つ重要な事があリます。
それは、どんな内容の通訳か?と言うことです。
商談? 会議? 技術研修? 労使交渉? 株主総会? などなど…。
内容によって、通訳者が変わります。
通訳者にも、当然得意な分野と、そうではない分野があります。
たまたま今日のご依頼は、全て労使関係でした。
タイの工業団地では労使交渉が盛んです。
労働組合がある会社も多く
日本人経営者は労使交渉に多大な時間を掛けています。
タイに来てから初めて経営に関わった方も多く
その苦労は大きなストレスになるようです。
要求事項は多種多様で
食堂のご飯を改善して欲しい!
ボーナスがもっと欲しい!
昇給率を上げて欲しい!
通勤バスのルートを増やして欲しい!
娯楽設備を充実して欲しい!
など、いろいろあるようです。
当社は幸いにして、労働組合がないので
ある程度は私の意向で物事が進みます…。
ご依頼してくるお客様のほとんどが、
自社にきちんとした通訳者がいます。
それなのになぜ、お世辞にも安いとは言えない通訳者派遣を使うのか?
それは、自社の通訳が入ると、いろいろと問題がおきてくるのです。
通訳者として、日本人社長の言葉を“日本語→タイ語”に訳します。
友好的な話であれば問題ないのですが
要求を呑む、呑まないと言う切羽詰った場面、
交渉が労働者側に優位に進まないと
怒りが、間に入った通訳者に向かう事が多々あります。
「おまえは、日本人の味方なのかぁ[emoji:v-359]」 と。
ただ通訳をしているだけなのですが、
自社の社員ということは、労働組合員でもあるのです。
それなのに、日本人の言葉を訳すとはけしからん!
と言う事になりかねないのです。
そういうことで、こういった交渉時には、
何も関係のない、外部の通訳者を使う事が多いです。
景気が鈍化しつつあるタイ…。
これから、労使交渉も増えてくるのではないでしょうか?
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