生活言語と学習言語

今日から4日間、法制定の国際会議で
同時通訳者を派遣しています。
 
同時通訳の場合は、ブースの設営を朝早くから行うため
朝7:00からホテルにおります。
 
通訳者さんには、事前準備も含め
今日から4日間、お世話になります。
仕事振りに本当に頭が下がります。
 
 
さて今日のタイトルは
 
生活言語と学習言語 です。
 
 
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(写真は同時通訳のブースです)

 

 

先日ひょんなことから

日本で暮らす国際結婚カップルの子供

の話しになりました。

 

例えば、

お父さんが日本人、お母さんが外国人で

日本で暮らしている… です。

 

私の友人は、日本で通訳の仕事をしており

国際結婚カップルの子供の学習支援の活動もしています。

 

日本語が出来る…

 

と言った際に、

その“出来る”は、

 

生活するのに支障がない程度の日本語力

(生活言語)

 

なのか

 

勉強などの学問を修得するのに支障がない日本語力

(学習言語)

 

なのかが

外国人の親はわからない…

という話しでした。

 

私はよく

 

母国語で判らない、理解できないことは

外国語では理解できない

 

とよく言っていまして

 

これは

生活言語と学習言語の違いなのでは?

と思ったのです。

 

学習言語能力が育っていない場合

そもそも言葉が出来ないため

その言語では、

自分の力で考えることが出来なくなってしまいます。

 

結果、今ある言語能力でしか

物事が理解できなくなる…

 

外国人の親は

自分の子供が、ペラペラと日本語を話す姿を見て

安心するようですが、

 

高校受験の時になって

子供が小学生程度の学力しかないことに気がつき

愕然とする親が多いそうです。

 

これは

タイで暮らす日本人夫婦、

国際結婚夫婦にも言えることだと思います。

 

 

今、メイドさんの子供(5歳)と

一緒に暮らしています。

 

お母さんはミャンマー人で山岳民族の出身です。

 

彼女はミャンマー語ができず、

タイ語も日常会話だけです。

タイ語の読み書きが出来ません。

 

子供はミャンマー国籍ですが、タイで生まれました。

 

ミャンマー語は出来るはずなく、

タイ語も母親から学ぶので中途半端です。

 

私にとってもタイ語は外国語ですので

日本語と同じレベル、ニュアンスに使いこなせません。

 

現在、幼稚園に行っていますが、

今後、小学校で勉強についていけるか心配になります。

 

勉強や宿題は誰が見てあげるのでしょうか?

 

この経験からも

基礎となる言語である母国語の重要性を強く感じます。

 

 

仕事柄、通訳者、翻訳者と多く接しますが

どんなに言葉が上手でも

結局は、母国語での知識の有無、

その知識の深さに左右されると感じます。

 

そういった意味では、

周りにプロしかいないのでありがたいです。

 

 

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読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

2001年2月、25歳の時にTJ Prannaraiをタイで操業しました。翻訳、通訳派遣、法律本の出版を行う会社を経営しております。会社経営と同時に2015年より泰日経済技術振興協会でタイ労働法の講師を務めております。2020年3月、日本大学大学院を修了しました。修士論文のテーマは「タイの日系企業における労務施策とその影響」です。

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