年の瀬も迫り、毎日挨拶回りで北に南にと走り回っております。
久しぶりにお会いする方がほとんどで
その時に会社内での問題や
今年の事件(?)などを聞く事もしばしば…
先日伺ったお客様は
追徴課税 6,000万バーツですよ~
参りました~
大手企業でしたらこの金額はありえますが
なかなか聞くことのない金額です。
詳細を聞いたところ…
この会社は中堅メーカーです。
社長の田中さん(仮名)は
技術出身の在タイ10年。
タイの慣習、法律も詳しいのですが
唯一「経理」は苦手…
タイ着任後すぐに
タイ人経理により大規模な不正を行われ
会計事務所をそれまで使っていた小さな会社から
外資系大手会計監査法人に変えました。
それでも、経理では不明なことが多かったため
2009年に経理部長として
日本人・佐藤氏(仮名)を雇用しました。
経理部長の佐藤氏はタイ語も読み書きが出来、
会話も問題なし。
日本とタイの製造会社で、
経理、財務、購買、総務 などの
管理部門の要を経験した方です。
2010年初頭、
この佐藤氏から
今使っている大手会計監査事務所は
料金が高いだけで
たいした仕事をしていないので
タイ地場系の小回りの利く
小さな会計事務所に変えましょう。
経理コストは、3分の一になります。
と。
田中社長は、
この佐藤氏が来てから特に問題もなかったため
経理事務所を
タイ地場系のA会計事務所に変えました。
そして、月日は流れ…
2015年5月
歳入局(日本で言う国税局)の査察が入り…
2011年の源泉徴収税に不正がある
として、追徴課税 6,000万バーツとなったのです。
修正申告をしようとしたところ…
書類がない!
会計事務所Aは
2011年のタイ大洪水で被災し
事務所が水没し、その後閉鎖…
田中社長の会社の
会計書類も水没…
修正申告をしようにも
出来なかったのです…
経理部長・佐藤氏は…
2011年12月に
会社を退職します
と置手紙を残し消えました。
話は前後しますが
この佐藤氏…
在職中に田中社長の所得税を手続きしておらず
田中社長は知らずに脱税していたことになっていました…
一体何をしようとしていたのでしょうか?
兎にも角にも、
タイではタイ人、日本人を問わず
経理部長には気をつけましょう。
タイでは密告制度があり
密告者にコミッションが入ります。
まさか…
佐藤氏…
密告してませんよね…
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