共同経営者から会社の乗っ取りに遭う ~その5

今日のタイトルは

 

 

共同経営者から会社の乗っ取りに遭う ~その5

 

 

その1は→★へ

 

その2は→★へ

 

その3は→★へ

 

その4は→★へ

 

 

A社長の話は本日が最後となります。

 

~~~~~~~~~~

 

S氏による

株主総会の偽造を見破ったA社長

 

双方の訴訟合戦となり・・・

 

~~~~~~~~~~~

 

 

A社長はふと思います…

 

なぜSさんは会社を乗っ取ろうとしたのだろう…

 

 

 

S氏は日本でも会社を経営していました。

 

かなり羽振りも良かったことから

お金には困ってないはず…

 

そう思っていました。

 

 

 

S氏の日本の会社はどうなってるんだろう…

 

 

帝国データバンクに調査依頼をします…

 

結果は…

 

A社長と会社を立ち上げる前から

債務超過に陥っており

会社は潰れていてもおかしくない状況でした…

 

ここ3年は実質経営をしていない

休眠状態だったことも判りました。

 

 

また…

 

 

自分の名前の変わりに

株主名簿に記載のあった人物…

D氏、E氏、F氏は誰だろう…

 

 

どうも…

共同経営者のS氏は

女性に入れあげており

D氏が“その”女性…

 

 

では、E氏、F氏は???

 

 

 

 

S氏の知らない一面を知り

落胆するものの

そんな暇も無く…

 

 

 

A社長の元に

知らない番号から電話が…

 

02-xxx-xxxx

 

 

不在着信履歴が残っていました。

 

 

 

折り返し電話をすると…

 

「H株式会社です」

(あれ?この会社コンサルティング会社だぞ?)

 

 

(A社長)

すみません…

そちらにEさんという社員はいますか…

 

 

はい、おりますよ~。

 

~~~~~~

 

 

A社長は自分のJ弁護士に

このやり取りを話しました。

 

 

J弁護士が調べてくれて

S氏の弁護士は

このH株式会社の社員だと言うことが判りました…

 

 

 

裁判のやり取りを通じて

どうもS氏に、

株主総会の“でっちあげ話”を持ちかけたのは

H株式会社の日本人社長だった…

というのが判明します…

 

 

 

形成的に圧倒的に有利なA社長…

 

しかし、

A社長は最終的に

 

示談

 

を選択します。

 

 

 

どういうことかと言いますと・・・

 

 

まずS氏、A社長の双方が

 

 

この株主総会は“間違いでした”

 

と商務省に訂正の書類を提出します。

 

 

新たな株主総会を開催します。

(株主総会の議事録の修正)

 

A社長、奥様から株を譲渡されたとされる

D氏、E氏、F氏から

再度、A社長、奥様に株を譲渡します。

(手続き上です)

 

 

双方が刑事告訴を取り下げをします。

 

 

 

 

そしてS氏の扱いは…

 

 

徹底的に遣り合う事も可能でしたが

 

 

S氏が保有する株式を

A社長が譲渡という形で

S氏から株を購入しました。

 

 

しかもかなり安価な金額で…

 

 

要は、

A社長はS氏にお金を渡したのです…

 

 

私は最終的に

“株の譲渡”

という形で

示談した話しを聞いたときに

 

 

 

なんでですか???

信じられません!!!

 

 

とA社長に問いかけました。

 

 

普通…

この状況で

示談と言う選択は無いと思うのです…

 

 

 

A社長は静かに言いました・・・

 

~~~~~~~~

 

 

そうですね・・・

確かに前田さんが

そう思うのは無理ないと思いますね・・・

 

 

私の友人全員、

同じ反応ですから・・・

 

 

S氏を追い詰めることは100%出来ましたし

そうすべきだ…

という人がほとんどでした。

 

 

でも…

 

こんなことに労力とお金を使うのは

不毛だと思ったんです。

 

会社がある以上…

お客様のため、社員のため、家族のため

会社を盛り立てて行かないといけないんです。

 

これ以上、S氏を追い詰めても

何も生み出さないので…

 

追い詰めるのは

ただの自己満足なんじゃないかと・・・

 

 

S氏も今回の件で

多くのものを失いましたし・・・

 

 

私としては

S氏が保有する株を安く買うことが出来たので

それで良しとしました。

 

~~~~~~~~

 

 

今ではこの話しは笑い話です

 

 

と言って

明るく話すA社長を見て

 

もし、私が同じ経験をしたら…

どうしたんだろう…

 

と考えました。

 

 

A社長の大きさを感じた出来事でした。

 

 

 

 

 

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本文とは関係がありません。

Soi 41-43にあるPachamamaさんの看板猫の

トトちゃんです。

 

 

 

 

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この記事を書いた人

2001年2月、25歳の時にTJ Prannaraiをタイで操業しました。翻訳、通訳派遣、法律本の出版を行う会社を経営しております。会社経営と同時に2015年より泰日経済技術振興協会でタイ労働法の講師を務めております。2020年3月、日本大学大学院を修了しました。修士論文のテーマは「タイの日系企業における労務施策とその影響」です。

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