泥棒も「タイ式」?

会社内で盗難事件がよく起きます。
幸い当社では今まで一度もないのですが、
取引先の製造会社では、部品などが盗難に遭うことが多々あります。

昨日、あるお客様と話しをしていたら
会社の部品を盗難した犯人が判り、警察に突き出した…
という話を聞きました。
裁判になり、実刑9年…。
但し、初犯と言う事で4年半の実刑判決が下ったそうです。

タイの刑務所は、狭い部屋に30人。
トイレとシャワーが一つだけ…。しかも不衛生…。
かなり過酷な環境で有名です。
・・・が、これでもまだマシな部類の刑務所出そうです。

ここからがタイらしい話しなのですが、
加害者のおじいさんがお金持ちだそうで
「孫がかわいそうだから、盗んだものは弁償するので
訴えを取り下げて欲しい…」

と言って来たそうです。

この会社の社長は
「いいですよ。但し、盗難は独りで出来ないでしょ?
一緒に盗難した仲間を裁判所で証言したら、取り下げても良いですよ」

と弁護士を通じて言ったところ、
仲間からの仕返しが怖いのか、黙秘…。
一切何も言わなくなったそうです。

罪を償うという意識が、日本とは全く違う事にも驚いたのですが
もっと驚いたのは、
危険(?)を察したのか、仲間と思われる人たちが会社から消えました。

無断欠勤だそうで、捕まる前に逃走したそうです。

タイでは、「逃げるが勝ち」という場面が多くあり
交通事故でも、殺人でも逃走します。

ただ、“徳を積む”事に異常に反応する民族が
なぜ、カルマが出来るようなことをするのかが不明です。。。

この社長に、
「仕返しで殺し屋が来るかもしれませんよ。
お気をつけください」

と伝えたところ

「あ、大丈夫。
その殺し屋の雇い主より俺の方が金があるから。
来たら逆に俺に殺されるよ(爆笑)」

と言われました。

タイにいると、こういうふうに図太くなってしまうのかもしれません。

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この記事を書いた人

2001年2月、25歳の時にTJ Prannaraiをタイで操業しました。翻訳、通訳派遣、法律本の出版を行う会社を経営しております。会社経営と同時に2015年より泰日経済技術振興協会でタイ労働法の講師を務めております。2020年3月、日本大学大学院を修了しました。修士論文のテーマは「タイの日系企業における労務施策とその影響」です。

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