マンガで書かれた大人向けの小説

出版業に参入してはや2年が経過しようとしています。
私もタイ人スタッフも毎日が試行錯誤です。

タイの書店事情には驚かされる事が多く
日本人としては
“書店には本であれば全部ある…”と思ってしまうのですが
タイでは
「マンガ専門書店」と「一般書店」に分かれているのです。

マンガ専門書店は、読んで字のごとくマンガしか置いていません。
問屋もマンガだけを取り扱っており
一般書店には逆にマンガは置いていません。

当社のマンガは、大人の女性がメインターゲットで
ミステリーなどを多く扱っています。

タイではマンガ=子供が読むもの…という先入観があるらしく
当社のマンガはなかなか売れ行きが伸びませんでした。

書店からは
 御社のマンガはターゲットがずれている
 絵柄が古い
 
と散々言われ営業社員はガックリしていたのですが
私はどうしても、新しいターゲット層を作りたくて

「ターゲットは大人の女性」
「小説をマンガで書いた」

と言い続けました。

まずは、サイズを変えました。

マンガのサイズはB6版が一般的ですが
このサイズだと、いくら当方が「小説です」と言っても
「マンガでしょ」と取り合ってもらえませんでした。
内容を見ずに
「マンガと一緒だからマンガなんでしょ?」
と言われたので
思い切って、サイズをA5に変え
“大人が読めるマンガ小説”というキャッチコピーで一般書店に並べました。

一般書店であればターゲット層も広くなるし
当社が取り込みたいと思っている
マンガは読まないけど、小説は読む年代層に買ってもらえるのでは?
と思っていました。

今日、一度納入した本が売り切れた!という
嬉しい追加注文が入りました。

まだ始まったばかりですが、
幸先の良いスタートです。

P1020074.jpg

左がA5サイズです。
右がB6(マンガサイズ)です。

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この記事を書いた人

2001年2月、25歳の時にTJ Prannaraiをタイで操業しました。翻訳、通訳派遣、法律本の出版を行う会社を経営しております。会社経営と同時に2015年より泰日経済技術振興協会でタイ労働法の講師を務めております。2020年3月、日本大学大学院を修了しました。修士論文のテーマは「タイの日系企業における労務施策とその影響」です。

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